【歯科医に聞いた】本当に正しい歯磨きの方法とは
- 2019.09.19
- コラム

これを見ている皆さんはしっかりした大人なので、しっかり歯磨きはしているのでは思います。
小さい頃から寝る前や食べた後には必ず歯磨きしないと、虫歯菌が歯をボロボロにしにやってくると、脅されながら歯を磨いたものです。
そして大人になった今なんと虫歯の多いことか! そんなに歯磨きをさぼったつもりはないのに…
そんなこんなで最近歯医者でこんな話をしていると「普段、どんな歯磨きをやっているのか見せてくれ」と言われ、実践して見せたところ言われた一言が「歯磨きの仕方がだめだね」
そうだったの? 小さい頃からこの磨き方なんだけど…
どうも自分のやり方ではしっかり磨いているのに、磨けていないところがあるとのことでした。
みなさんも同じ経験はありませんか?
歯医者に教えてもらった歯磨きの正しい方法について解説します。
歯磨きには歯ブラシと歯磨き粉を使います。塩と指で十分という方や、木の枝の端をかじったものでも歯磨きはできますが、こちらでは歯ブラシと歯磨き粉を使った方法にします。
ほとんどの歯ブラシは「ヘッド」「ネック」「ハンドル」という部分から構成されています。ヘッドの部分に毛が植え付けてあり、この部分で歯を磨いていきます。
歯ブラシの選び方は歯磨きでもとても重要な部分です。
「種類が多すぎてどれを選べば…」「なんとなく買ってる」という方もいると思いますが、使いやすく自分の歯や歯茎の状態に合わせたものが基準になります。
一般的には大人は毛足が長めで硬いもの、子供は毛足が短めでやわらかめ、高齢者や歯周病予防の方は毛が細くてやわらかめ、虫歯予防は毛足が短めでヘッドが小さく普通~硬いものと言われています。
ヘッドが小さいものは、口に入れてから動かしやすいため、細かい歯の間や歯茎と歯の境目をしっかりと磨くことができます。
ネックはヘッドとハンドルの間の部分で、この部分が太過ぎず口に入れやすいものが磨きやすくなります。
持ち手の部分のハンドルは好みですが、グリップがしっかりし持ちやすいものを選ぶといいでしょう。
歯磨き粉も種類やタイプが多くありますが、歯を白くホワイトニングしたいのか、歯周病の予防なのか、口臭を抑えたいなのか、自分がどんなことに力を入れたいかによって選ぶものが変わります。
歯の磨き方ですが、2種類の方法があります。
スクラビング法
歯の外側は側面に毛を90度当て、歯の内側は歯の上から毛を45度に当ててそれぞれ小刻みに磨きます。
歯茎に炎症が無い方や歯全体の汚れを落とす場合に向いている磨き方です。
バス法
歯と歯茎の間に毛を45度の角度で当て、小刻みに磨く方法です。歯垢がたまりやすい部分を磨く場合に適した方法です。
歯茎に炎症がある場合などもうっ血した血を外に出すために、多少の出血しても構いません。血が出ることで歯茎が引き締まり、細菌が歯茎に入りにくくします。
この二つの方法を基本とし、歯の周りの歯垢を取ることを意識しながらヘッドを当てます。
あとはそれぞれの歯の形状に合わせて、奥歯や犬歯、歯の内側に対して毛の当たる向きを調節しながら歯垢が残らないように磨いてください。
あまり急がず丁寧に一本一本の歯を意識しながら磨いてもまだ完全とは言えないのが、歯磨きの難しい所です。
歯ブラシによる歯磨きの後は歯間ブラシやデンタルフロス(糸状)、専用歯ブラシを使い、歯と歯の間や歯ブラシの毛先では取れにくい場所にある歯垢や食べカスを除去します。
歯と歯の接する部分に虫歯が出来るのは、歯垢の取りにくい場所にあり放置されやすいからです。
歯間ブラシ
歯間ブラシは歯茎と接する歯の隙間の掃除に使います。
デンタルフロス
デンタルフロスはもっと歯と歯が接していて歯間ブラシが入らない部分の歯垢をとります。
専用歯ブラシ
指を口の中に入れても使えるぐらい小さいものや、奥歯の裏や歯並びの悪い部分に適した形のものがあり、歯ブラシや歯間ブラシで掃除しにくい場所の歯垢をとります。
歯磨きもしっかりやろうと思ったら、時間や手間がかかってしまうものです。ですが、歯周病や虫歯などに悩まされないようにするには一番の近道がしっかりした歯磨きです。
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